2012-09-21

秋の彼岸

陰陽の中分なればなり

9月22日(土)は二十四節気のひとつ 「秋分の日」です。

秋分の日が「彼岸の中日」で、前後7日間が「お彼岸」とされます。
「彼岸の入り」とともに、夜は涼しくなり虫の音に秋を感じるようになりました。



彼岸という言葉は仏教用語からできたもので、梵語〔ぼんご〕「波羅密多〔はらみた〕」の訳だと言われています。正しくは到彼岸〔とうひがん〕、つまり生死を繰り返す迷いの世界(生死輪廻〔しょうじりんね〕)である此岸(この世)を離れて苦しみの無い安楽(涅槃常楽〔ねはんじょうらく〕)な彼岸に至るという意味です。

ある説によると、彼岸の起源は平安時代までさかのぼるようです。
この頃、政権を争う戦いが長く続き、その不安から人々の間で"1052年に仏の教えが消滅してしまう"という「末法思想」が広まり、社会現象になり始めました。信者達は、現世で報われないのなら、せめて死んでから極楽浄土へいけるようにとすがるようになりました。初めは浄土宗の人たちだけの信仰だったようですが、あまりにも戦乱が長く続いたため一般の人にまで広がりました。
仏教の教えには、何でもほどほどが良いという「中道」という考え方があります。その考えと合致して出来たのが「彼岸」だといわれています。春分と秋分の日は昼夜の長さが同じになります。また、暑くも寒くもないほどほどの季節であり、 太陽が真西に沈む時期なので西方極楽浄土におられる阿弥陀仏を礼拝するのにふさわしいという考えから、次第に人々の生活に浄土をしのぶ日、またあの世にいる祖先をしのぶ日として定着していったようです。

お彼岸に良く見られる「ぼたもち」と「おはぎ」は、餅米とアンコで作られた同じ食べ物です。しかし食べる時期が異なる為、それぞれの季節の花を意識して名前が変えられています。春の彼岸にお供えする場合は「牡丹餅」と書き、一般的にはこしあんを使用します。一方、秋にお供えする場合は萩〔はぎ〕の花を意識して「お萩」と呼ばれ、あんは粒あんを使用します。
また、あずきは古くから邪気を払う効果がある食べ物として食べられており、それが先祖の供養と結びついたと言われています。 こちらより⇒彼岸




 
幽幻に向かうとき  玄侑宗久公式サイト

 ↑ こちらを拝見して、夕日に向かって坐ってみたくなりましたね。


何も考えず撮った空の写真をみて「はじまり」と浮かんだ

ツイ友さんは、「おさまった」と感じていたと。



その日は彼岸の入りだったのです。。。

「陰が充実して初めて陽が生かせる」

難しく考えなくても感じるままに、陰の季節には、陰を充実させていこう。

極まれば陽に転ずる。。。

「おはぎ」を仏壇にお供えしたので、お下がりを頂戴しまして・・・
明日はお墓参りに行きましょう、そして夕陽に向かって・・・








2012-09-06

重陽(ちょうよう)の節句 



節句は季節の節目に、無病息災、豊作、子孫繁栄などを願い、お供え物をしたり、邪気を祓う行事で「節供(せっく)」ともいいます。
※「節供」は、季節の変り目に神に供えた食物のことです。

人日(じんじつ・1月7日)、桃の節句 上巳(じょうし・3月3日)端午の節句(たんご・5月5日)、七夕(たなばた・7月7日)、重陽の節句(ちょうよう・9月9日)の5つを
五節句といい、中国から伝わりました。
中国の暦法と日本の風土や農耕を行う生活の風習が合わさり、宮中行事となったものが「節句」の始まりとされています。
すべて奇数です。それも、1月を除いて月と日が同じ数。奇数の数が重なっています。
※1月だけは1日 元日を別格とし、7日の人日(じんじつ)を五節句の中に取り入れています。
中国では、奇数は「陽の数」として縁起が良い数とされていました。
日本でも、お祝い事や縁起物の際、奇数が好まれています。
結婚などのお祝い金は、二つに割れない(別れない)として、3万円や5万円など奇数の額を贈るのが良いとされています。
江戸幕府は、一年のうちで特に重要な節目として、五節句を式日(しきじつ)に定めていましたが、この制度は明治6年に廃止されています。
現在は、季節を楽しむ行事として定着しています。
※式日:祝日・祭日。儀式のある日。

「重陽」とは9月9日にあたり、菊に長寿を祈る日です。陽(奇数)が重なる日そして、奇数の中でも一番大きな数字という意味で重陽といわれています。日本では奈良時代から宮中や寺院で菊を観賞する宴が行われています。
古代中国では菊は「翁草〔おきなくさ〕」「千代見草〔ちよみくさ〕」「齢草〔よわいくさ〕」と言われ、邪気を祓い長生きする効能があると信じられていました。その中国の影響を受けて日本では、8日の夜に菊に綿をかぶせ、9日に露で湿ったその綿で体を拭いて長寿を祈っていました。また、菊に関する歌合わせや菊を鑑賞する宴が催されていたそうです。現在は寺社などで行事を行う程度で一般にこれといった行事はあまり行われていないようです。


●二十四節気(にじゅうしせっき)
春分、夏至、秋分、冬至の二分二至と、それらの中間にあたる四立──立春、立夏、立秋、立冬を定め、それをさらに三等分にした季節。
つまり立春を基準に1年を24等分して約15日ごとに分けた季節のこと。

●雑節(ざっせつ)
定期的に決めた二十四節気と異なり、季節の変わり目に着目したもので、土用(冬、春、夏、秋)、入梅、 半夏生、節分、彼岸(春、秋)、社日(春、秋)、八十八夜、二百十日のこと。二百二十日、初午、三元(上元、中元、下元)、盂蘭盆、大祓を加える場合もある。

中国古代の陰陽五行説に基づく行事や、日本で農漁業の体験からつくり出された実用的な行事など、由来や性格が雑多なため「雑節」と呼ばれる。

2012-09-05

白露ー今年は9月7日



陰気ようやく重なりて露にごりて白色となれば也暦便覧) 
白露(はくろ)とは、大気が冷え、野の草に露が宿って白く見える頃の意味です。
秋分の15日前で、この頃から秋の気配を ひとしお感じるようになります。


と、いうことですが
朝晩は涼しくなってきましたが、今日も暑かったです!

最近、体調が良くなくて…
いつものことだけど、季節の変わり目はね(^^;

私たちは大自然の中で生きているのだから
それらから影響を受けて当たり前…  って思っている。

エアコンや飲食で身体を冷やしてしまったり
自然の変化についていけずバランスを崩したりしている時は
気功や太極拳で養生している(*^^*)

食も大事だけどね☆〜(ゝ。∂)



 ↑ こちらより引用させて頂きました

月と太陽の動きを基準とする暦を「太陽太陰暦」と言います。このように自然界の動きを観察してできた暦で生活すると、
大自然から受ける影響を知ることができ、それに対応できます。

旧暦(太陰太陽暦)で季節を正しく示すために1年を24の期に分けたものを「二十四節気」と言い、だいたい1期を15日
間(約2週間)としています。これで「春・夏・秋・冬」を見ます。




それに五行論(古代中国の哲学思想)に由来した雑節「土用」も加わり、一年を「春・夏・秋・冬・土用」に分けて見ます。
土用は「季節の変わり目」と考えてください。約18日間ずつです。



「春」には春の過ごし方があります。
季節によって、私たちがどういう影響を受けるのかを知ることで、どう過ごしたらいいのかがわかるのです。気功の養生には“古代人から伝わってきた智慧“があります。現代社会は古代とは環境が違うのは確かですが、もっと広範囲に目をやると、大自然や宇宙はどうでしょう。太陽は今も昔も大きく変わっていないはずです。今も昔も、毎日、必ず日は昇りますね。つまり、多少現代に合わせた考え方を取り入れるにしろ、基本は変わっていないと考えて良いと思うのです。暑い夏に、どんなにクーラーを入れても、夏が暑い季節なのは変わりません。それは人間が変えられるものではないのです。
私たちも自然の一部。本来は自然に合わせた生活をしてきたはずです。二十四節気を意識することで、大自然の一員としての生活を取り戻しませんか?本来の命としての過ごし方は“心と身体に無理をかけない生き方”のように思います。

2012年の二十四節気
小寒  1月6日  大寒  1月21日
立春  2月4日  雨水  2月19日
啓蟄  3月5日  春分  3月20日
清明  4月4日  穀雨  4月20日
立夏  5月5日  小満  5月21日
芒種  6月5日  夏至  6月21日
小暑  7月7日  大暑  7月22日
立秋  8月7日  処暑  8月23日
白露  9月7日  秋分  9月22日
寒露  10月8日  霜降  10月23日
立冬  11月7日  小雪  11月22日
大雪  12月7日  冬至  12月21日





気功の基礎知識 ←こちらより引用させて頂きました





生活の循環サイクル



二十四節気の養生  ←こちらより引用させて頂きました

白露の養生
毎年の陽暦9月7日から9日までは白露である。白露は典型的な秋の節気であり、この日からは、露は一日、一日と露の形に凝結するのでこの名が付けられた。旧暦には「斗が癸を指すと、白露となり、陰の気がだんだん濃くなり、凝結して露となり、それゆえに白露と名付けられる」という言い方がある。この日になると太陽の黄経は165度になり、天気がすでに涼しくなっているため、空気中の水分が夜になると常に樹木、草花の上に凝結して白い露となり、鳥類も冬を越す準備を始める。『礼記・月令』篇は「大風が吹くと、サカツラガンが飛来し、ツバメが帰って、鳥たちは身をかくまうことになる」という節気の光景を記している。この節気はほかでもなくサカツラガンが南から飛来して寒さを避け、いろいろな鳥が餌をたくわえて冬を越すことに備え始める。これを見ても分かるように、白露は実は天気が涼しくなることを象徴するものである。白露の節気はすでに真の涼しい季節の始まりであり、多くの人は体を養生する際に海の幸、肉類などの営養品の補給をひたすら強調し、季節的に発生しやすい病気を軽視し、自分や家族に体の害をもたらし、勉強や仕事にひびくことになる。ここでみなさんをお勧めしたいのは、白露の節気には鼻の病気、ぜんそく、気管支炎などの病気の発生を避けるべきである。特に体質的に過敏なために誘発される上述の病気について、飲食による調節の面でさらに重視すべきである。およそアレルギーによって誘発される気管支喘息の患者は、ふだん魚、エビ、海産物、生のもの、冷たいもの、火であぶったもの、漬け物、辛いもの、すっぱいもの、甘いもの、脂っこいもの、最もよく見かけるものとしてのタチウオ、カニ、エビ、ニラの花、エゾキスゲ、コショウなどは少なめにし、あるいは食べないことであり、あっさりした、消化しやすくてビタミンをたくさん含んだ食品を食べるべきである。近代医学の研究によると、高ナトリウム塩の飲食は気管支の反応を増強することになり、多くの地域において、ぜんそくの発病率は塩の販売高と正比例となっており、これはぜんそくの患者がすっぱすぎるものを食べるべきでないことを示す。食品の属性の中で、異なる飲食はその異なる「性」、「味」、「帰経」、「昇降、栄枯盛衰」、「補給、下痢」の作用がある。異なる属性は、その作用も異なっており、人びとの適応のしかたも異なっており、そのため、すべての人は節気の変化に従ってつねに飲食構造を調節すべきである。

飲食は保健の措置としてまず疾病を予防し、寿命を延ばすことを目的とし、飲食の人体に対する滋養作用は、それ自身重要な保健・予防の措置である。飲食を合理的に手配すれば体の栄養を確保し、人体の五臓の機能が盛んになり、気、血を充実させ、例えば『内経』で言われているように、「正気が内にあれば、邪気は介入しえない」のである。つまり人体の正気が盛んになるとき、邪気は体を襲う機会がなく、自ずと健康な体の状態を維持することができるのである。近代医学の研究によると、もし体内のある種の栄養成分が不十分であるならば、疾病を招くことになる。もし蛋白質と炭水化物が不十分であるならば肝臓機能の障害を引き起こすことになる。ある種のビタミンが不十分であるならばとり目、脚気、口内炎、壊血病、軟骨病などを引き起こすことになる。もしある種の微量元素が不十分であるならば、例えばカルシウムが不十分であるならばくる病を引き起こすことになり、フォスファチドが不十分であるならば神経衰弱を引き起こすことになり、ヨードが不十分であるならば甲状腺腫を引き起こすことになり、鉄が不十分であるならば貧血を引き起こすことになり、亜鉛とモリブデンが不十分であるならば体の発育不良などをもたらすことになる。食品の全面的な組み合わせを通じて、あるいは上述の食品の成分を的確に増やしてこそはじめてこれらの疾病を予防、治療することができるのである。漢方医学の先達たちは1000年前に、動物の肝臓でとり目を予防し、コンブで甲状腺腫を予防し、穀物の表皮、ふすまで脚気を予防し、果物と野菜で壊血病を予防したという記録がある。

秋の養生の中で特に節気が移り変わる際に、わたしたちは飲食の全面的な保養を具現するだけでなく、いくつかの栄養食品を的確に増やして疾病の予防に用い、またいくつかの食品の特異な作用を生かして、いくつかの疾病の予防に直接用いる。例えばネギの根、ショウガ、ビャクズク、中国パセリでかぜを予防、治療し、テンサイの汁、サクランボの汁ではしかを予防し、白いダイコン、新鮮なカンランの汁を煎じてジフテリアを予防し、レイシで口内炎、胃炎によって引き起こされる口臭の病気を予防し、ニンジンでかゆを煮るならめまいを予防することができるのである。わたしたちの国民のみなさんがますます生活の質の向上を求めている時、世界の医学界も疾病に対する食物の予防作用をますます重視するようになっており、学者たちはすでに多くの食品がいろいろな疾病を予防し、その相乗効果で治療できることを発見するとともに、実証している。例えばニガウリ、アスパラガス、スベリヒユなどがガン予防、制ガンの作用があることを発見している。そのほか、飲食の習慣と飲食の方法の疾病予防における役割も日に日に学者たちの関心を引き起こしている。

白露はつまり典型的な秋の気候であり、わたしたちは秋の気候の特徴である乾燥を考慮しないわけにはいかない。人々が常に言うところの「秋の乾燥」でもある。わたしたちは乾燥、邪気が人を傷つけ、人の唾液を消耗させやすく、口が乾き、唇が乾き、鼻の中が乾き、ノドが乾き、排便が固くなり、皮膚が裂けるなどの症状が現われる。秋の乾燥を予防する方法はたくさんあり、ビタミンをたくさん含む食品を適切にたくさん食べるのがよく、肺を丈夫にし、痰を取り除き、陰を滋養し、気を益する漢方薬、例えば薬用人参、ツリガネソウ、西洋にんじん、ユリ、杏仁、貝母などを選んでもよく、これらのものは秋の乾燥を和らげるうえですばらしい効能がある。一般の人びとにとっては、簡単で実用的な薬膳、食事療法は更に受け入れやすいようである ・・・・